先日、一般質問に立たれた三木町議会議員の溝渕裕子さん @buchi_farm がFBでグリーフケアの大事な投稿をされていたので、許可をいただき以下にリポスト。
天声人語読んだ人もいるかもしれないですね。
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12月24日の朝日新聞の天声人語に、「グリーフケア」のことが書かれています。
今回の12月議会の一般質問で、私が取り上げたテーマの一つです。
グリーフとは、「深い悲しみ」「悲嘆」などと訳されることが多いですが、さまざまな意味を含んでいます。
グリーフケア基礎講座テキスト(一般社団法人リヴオン)のグリーフの定義では、
「人や、ものなどを失うことにより生じる、その人なりの自然な反応、状態、プロセス」とあります。悲しみ、怒り、孤独感、気力が無くなる、倦怠感など、様々な状態が現れることがあるとされています。
天声人語には、病気などで子どもを亡くした親たちが喪失感や孤独に苦しむ中で、「グリーフケアの場が欲しい」という声を受けた坂上和子さんという方が、子を亡くした親対象に、料理教室を開いている、とあります。ここが「泣いても笑ってもいい、悲しみを包み込む小さな救いの場」となっているそうです。
私が今回一般質問で取り上げたのは、とりわけ流産死産等で子どもを亡くした方へのグリーフケアの必要性でした。子どもと経験を共にする時間がほとんどなく、周りにも言えず、悲しみや喪失感を抱えていても、支援の情報もなく孤立している方がいます。三木町のHPや庁舎内、発行物などにも、流産死産等の方への支援について書かれたものは、残念ながらほとんど無いのが現状です。
私自身の流産経験、そして、当事者同士で気持ちを出し合う事の大切さも実感していたので、このテーマはぜひ取り組みたいと思ってきました。
そして今回、高松市由良町にある慈照寺さんと繋がることが出来、グリーフケア、ピアサポートについて、取り組みを教えて頂きました。慈照寺さんの住職ご夫妻は、死産を経験し、その悲しみから同じ経験をした者同士で話したり、思いを共有する場の必要性を感じ、お寺で当事者の集まりなどをされています。まさに、天声人語にも書かれているように「泣いても笑ってもいい、悲しみを包み込む小さな救いの場」となっています。
担当課との事前協議の中で、三木町は保健師、助産師等による妊婦さんへの個別支援に力をいれて丁寧に対応している事が分かりました。そこからもう一歩、まずは、ピアサポートやグリーフケアについて、HPへの掲載や、パンフレットを庁舎内に置くなどの情報発信をお願いしたのですが、前向きな答弁であったと思います。
人によってはそういう情報を目にするのもつらく感じる方もいるかもしれません。私も直後は何も受け入れられませんでした。でもある日、たまたま目にしたチラシから当事者グループの集まりに参加し、思いを安心して話せた事で、心がスッと軽くなった事がありました。
いつか、どこかで、必要な時期が来るかもしれない。その誰かのためにも、「あなたも、亡くなった子どもたちのことも、大切だと思っています」と自分の住む町が発信していたら、少し心が温かく溶けていくような気がします。誰にとっても優しいまちへ、少しずつでも近づけて行きたいと思います。